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 2011/11/18 企業内新規事業委員会主催講演会
 

平成23年度 企業内新規事業委員会 講演会

「社内ベンチャーの誕生背景と事業概要」


◆日 時

 平成23年11月18日(金) 18:00〜20:30

◆会 場  野村コンファレンスプラザ日本橋
◆講 師  フリュー株式会社 代表取締役社長 田坂 吉朗氏
◆参加数  総勢51名(NBC会員25名、ゲスト25名、関東経産局1名)
 

吉井委員長からの挨拶

  かねてよりお話をお聞きしたかったフリュー鰍フ田坂社長にお越しいただきました。長年、オムロン鰍フ新規事業畑で様々な挑戦をされてきた氏の経験則等をお聞きしたいと思います。
  尚、フリュー鰍ヘ、MBOで出来た会社ですが、特徴的なことは、ファンドを介さず、自分達のビジネスを自分達で成長させたいという思いで、社員をそっくり引受けた点。リスクを負ってまでMBOをする経営者は極めて稀であると言えます。



■新規事業は、「せんみっつ」。ほとんどが失敗するものと捉えよ。 

 1981年にエンジニアとしてオムロンに入社して以来、終始、新規事業に従事してきた。だが、オムロンでの26年間の前半に費やした事業のほとんどが、市場が未熟だったり、売る力がなかった等で失敗した。もともと、新規事業とは、基本的に必ず躓くものであるので、1000のアイデアのうち3件(せんみっつ)が実になればしめたものと考えるべきである。  

 フリュー社は、もともとオムロン社内でスタートした1事業で、その後子会社となったが、本体の事業が赤字になったことで、本業回帰の気運の中、ノンコア事業であった当事業をどうするかが検討され、2007年にMBO(マネジメントバイアウト)にて独立した。尚、これまで新規事業を3つ立ち上げすべて5年以内に黒字化を果たしたことは、新規事業の立ち上げ・継続の難しさから見ても、優秀な方だと自負している。

   

■市場のニーズを無視して大惨敗

 プリクラが大ブームの当時、オムロンでは、世界最高水準であった顔画像を認識する自社技術に着目。ブームに便乗し、「似顔絵シール機」を製作、市場に投入したが全く売れなかった。しかし更に数億円を追加投資し、改良版を製作するも結果は変わらず。他社には負けない技術があるのに、どうして売れないのか・・チームの男性職員には全く理由がわからなかった。ある日、シール機のデザイン会社社長から、「ユーザー(女子高生)の声って聞いたことあるか?」の問いに、全員が「あるわけないだろう!」と回答。技術畑の男性職員らには、女子高生に話を聞くという発想すらなかったのだ。そして実際に、話を聞いたところ、「似顔絵なんていらなーい」の一言。つまり、いくら資金を投じ、売れると自信をもって企画製作したところで、市場は全くなかったのである。 

   

徹底した市場調査 

 ただちに、似顔絵シール機事業を写真シール機事業に方向転換し、徹底的にユーザーのインタビューを行った。ニーズに合った、かつ高レベルのシール機があれば、やはり売れるのだ。
 女子高生のニーズしかり、学生が休みに入る直前しか、つまり、年に3回(春・夏・冬の一時期)しか商戦がない等、参入する市場の常識は、市場にいる人間にとっては当たり前すぎて表に出てこないものであり、その市場の現場でないと入ってこない情報というのを参入後に知ることとなる。
 参入前に、事業戦略を立てるのは必要であるが、1年間机上で資料とにらめっこをしての戦略は、結果としてほとんど間違っていたことになった。
  自社に技術があると、それを活かした新規事業を考えがちになり、それに固執するあまり、逆に目の前の市場を狭めてしまう事態にもなりうる。適社度と魅力度(早稲田大学の大江教授による)によって参入可否を決定したい。シール機での勝因は、自分達の力で勝てそうな市場で頑張ったことと言える。市場参入を考える際に、勝てそうな、つまり成功確率の高い市場かどうかの判断が重要になる。マーケットのパイが小さすぎてもいけないし、上位1,2位の企業がシェア8割以上を占めていては、参入しても継続は難しいだろう。また身の丈に合った市場であるのも大事な点だ。


 

新規事業に向いているリーダーとは


 新規事業を取りまとめるリーダーの適性も大きく影響する。そもそも安定を求めて大企業に入社した者の中で、ベンチャースピリットがある者はそう多くない。スピリットのある者は学生の頃から起業を考え、多くは大手に就職しないので、企業の中にスピリットを持つ者は希少かつ重要と言える。
 そんな新規事業に適したリーダーには、3つの資質が必要とされる。事業規模によって、リーダーの資質の育成が可能かどうかは違うが、共通しているのは、(楽観力・自己反省力・共感される力)である。

 企業を長く成長・継続させる為には、新規事業は不可欠であるのに、本腰を入れられない経営者が多い。
新規事業は失敗がつきもので、本業の足を引っ張る事態にもなりえるが、「これをやっていくんだ」という経営者の決意が、社員に方向性を示し、周囲の理解・協力を得ることになる。

 


 
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